
この記事では、「WordPress有料テーマは複数サイトで使い回しできるのか?」という疑問にお答えします。
実はWordPressの有料テンプレートは、テーマによって複数サイトで使い回しできるものとできないものがあるんです。
一部のテーマでは、複数サイトでの使い回しが禁止されています。
なぜ禁止されているのでしょうか?
気になりますよねえ。
そこで今回は、複数サイトで使い回しが禁止されている理由や、禁止されているテーマ例のほか、複数サイトで使い回しできるオススメのWordPressテーマもご紹介します。
「解説はいいから複数サイトで使えるテーマを教えろよ!」
という方もいると思うので、さきにオススメのテーマを紹介して、それから詳しく解説していきます。
あなたにぴったりのWordPressテーマが見つかりますように。
複数サイトで使い回しできるオススメのWordPress有料テーマ3選
まずはじめに、現在販売中のWordPressテーマの中で複数サイトで使い回しができるオススメの有料テーマを3つご紹介します。
3つとも、1回購入すれば(本人が所有するサイトに限り)複数サイトで利用可能なテンプレートです。
いづれも高品質な国産テーマなので、ぜひじっくりと比較検討してください。
賢威8 オススメ!
テーマ名 | 賢威8![]() |
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コンセプト | 2万人がえらんだSEOに強いマニュアル&テンプレートセット |
用途 | ブログ・アフィリエイトサイト・Webメディア |
対象レベル | 中級者〜上級者 |
複数サイト | ◯ ※1回の購入で複数サイトに利用可能 |
AMP | △ ※自己設置 |
サポート | ユーザー限定サポートフォーラム※運営が回答※過去11年79,000件以上のアーカイブからも検索可能 |
決済方法 | クレジットカード決済 (PayPal)/銀行振込 |
価格 | 24,800円(税込) |
賢威の3つの特徴
- SEOに強いWordPressテーマとして不動の人気を誇り、2007年1月に誕生以来12年にわたり延べ26,000ユーザーに利用されてきた実績
- PVランキング機能、共通コンテンツ機能、キャラ登録機能に加え、賢威8ではスマホ用フッターパネルやリンクカード機能も追加
- 賢威フォーラム(WordPressやSEOに関する質問もOK)やSEOマニュアルなどサポートも充実
※当ブログ使用テーマ
Diver オススメ!
テーマ名 | DIVER(ダイバー) |
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コンセプト | 超多機能&無期限・無制限サポート付き。次世代のWPテーマ |
用途 | ブログ・アフィリエイトサイト・Webメディア |
対象レベル | 初級者〜中級者 |
複数サイト | ◯ ※1回の購入で複数サイトに利用可能 |
AMP対応 | ◯ ※ページ毎に設定可能 |
サポート | 無期限・無制限メールサポート |
決済方法 | クレジットカード/ 銀行振込・郵便振替/コンビニ決済/BitCash/ちょコムeマネー |
価格 | 17,980円(税込) |
Diverの3つの特徴
- 2019年現在、一番売れているWordPressテーマのひとつ
- 回数無制限・無期限で何度でも利用できるメールサポート(HTMLやCSSの質問をOK)
- ボタンひとつでほとんどどんなことでも実現できるほど多機能な装飾ボタン
WING(AFFINGER5) ※NEW
テーマ名 | WING(AFFINGER5) |
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コンセプト | STINGER至上最強。「稼ぐ」に特化したテンプレート |
用途 | ブログ・アフィリエイトサイト・Webメディア |
対象レベル | 中級者〜上級者 |
複数サイト | ◯ ※1回の購入で複数サイトに利用可能 |
AMP対応 | ◯ ※ページ毎に設定可能 |
サポート | 公式マニュアルサイト※原則としてサポートは無し |
決済方法 | クレジットカード/銀行振込 (前払い) |
価格 | 14,800円(税込) |
AFFINGERの3つの特徴
- SEOに強い超人気テーマSTINGERをアフィリエイト専用に改良したテンプレート
- アフィリエイトに便利なランキング機能やLP機能を搭載
- テーマ管理画面では100項目以上の細かな設定が変更できる
WordPress有料テーマの中には使い回しできないモノがある
WordPressでブログやWebサイトを作るときには、まずテーマ(Theme)と呼ばれるテンプレートを決めてインストールするところからスタートします。
もちろんデフォルトのままでも使うことはできるのですが、オシャレなデザインのテーマやSEOに強いテーマ、アフィリエイト向けのテーマなど、目的にあわせて最適なテーマを選んだほうが本来の目的に集中でき、より早く求める結果を出せる可能性が高くなります。
ただし、有料テーマを購入するときにはひとつ注意しなければいけないことが。
WordPressのテーマには無料のモノと有料のモノがありますが、無料テーマであればひとつのテーマで好きなだけブログ・サイトを作成することができます。
しかし有料テーマの中には、1回の購入で1サイトしか使ってはいけないモノもあるんです。
一部の有料テーマで複数サイトでの使い回しが禁止されている背景には、GNU GPLというWordPressを利用するときのライセンスが関係しています。
少し専門的な話なので、「使い回しができない理由なんてどうでもいい」という場合は読み飛ばしていただいてもかまいません。
GNU GPLが認める4つの自由
GPLライセンスは、正式には「一般公衆ライセンス(General Public License)」の略です。
GPLがどんなライセンスなのかといえば、自由ソフトウェアと呼ばれるライセンスの一種で、具体的にはソフトウェア・プログラムを利用する人に次の4つの自由を与えます。
- どんな目的に対しても、プログラムを望むままに実行する自由 (第零の自由)。
- プログラムがどのように動作しているか研究し、必要に応じて改造する自由 (第一の自由)。ソースコードへのアクセスは、この前提条件となります。
- 身近な人を助けられるよう、コピーを再配布する自由 (第二の自由)。
- 改変した版を他に配布する自由 (第三の自由)。これにより、変更がコミュニティ全体にとって利益となる機会を提供できます。ソースコードへのアクセスは、この前提条件となります。
そして、多数あるGPLの中でもっとも普及しているGPLが、GNU GPL(グニュー ジーピーエル)。
GNU GPLは改変されたものも含めすべてのバージョンにライセンスを要求できるというので、ほとんどのソフトウェアに適用されています。
WordPressの100% GPLとスプリットライセンス
GPLについて、なんとなくイメージできたでしょうか?
実はWordPressもGNU GPLの元で配布されています。
ということは、WordPressの利用者にはソースコードを自由に改変したり再配布する自由が与えられているはずなんです。
ところが実際に販売されているWordPress有料テーマの中には、「1回の購入で1サイトのみ利用可能」「再配布には許諾が必要」「公序良俗に反するサイトでの利用禁止」などの細かいルールが課されているモノがあります
なぜそんなことが許されるのでしょうか?
それは、GPLには100%GPLとスプリットライセンスがあるからです。
WordPressは、PHPというプログラミングコードで作られています。
PHPはいわばWordPressの骨組みなのですが、PHPだけではWordPressは成り立ちません。
PHPの土台にHTMLやCSSといったソースコードや画像ファイルなどのパーツを追加することで、オリジナルのテンプレートが完成するわけです。
それで、WordPressのGPLはPHPの部分にのみ適用されることになっています。
テーマの製作者が後から加えたHTMLやCSS、画像ファイルなどは含まれていません。
そこでWordPressには「100% GPL」といって、PHP以外の部分についてもGPLでライセンスすることを推奨されています。
しかし100%GPLには強制力はないので、「PHPの部分はたしかにGPLだけど、それ以外の部分はGPLじゃないから複数サイトで使ったり再配布したらダメだよ」と、独自のルールを決めることができるんですね。
ちなみに、このように権利を分けたライセンスを「スプリットライセンス」と呼びます。
▽参考リンク
[保存版] WordPress テーマのライセンス、GPL のおはなし – ミルログ
利用者側からすると不便な話なのですが、もしすべての自由を許してしまったら、他人の作ったWordPressテーマを勝手に友達に配ったり販売する人が出てくる可能性もあります。※テーマによっては、他人のWordPressを作るWeb製作者向けに特別ライセンスを発行している
販売者の気持ちを考えると一概には否定できない問題なのです。
複数サイトで使い回しできない(100%GPLではない)WordPress有料テーマ
GPLの話を読んで少し不安になってしまったかもしれませんが、人気のWordPress有料テーマの中で複数サイトでの使い回しができない(100%GPLではない)テンプレートはそれほど多くありません。
代表的なモノをいくつかご紹介しておきましょう。
※下記で紹介するWordPressテーマを否定する意図はありません。ひとつしかサイトを作らないのであれば問題にはならないし、100%GPLでなくても優れているテーマはあります。
スワロー、ストーク、ハミングバード、アルバトロス(OPEN CAGE)
OPEN CAGE(オープンケージ)で販売されているWordPressテーマは、複数サイトでの使い回しができません。
1回の購入で1サイトにご利用可能です。※1
※1. テーマ内のPHPファイルはGPLライセンスです。画像やCSSファイル、JavaScriptファイルは独自ライセンスとなりますので、それらをコピーして別サイトとしてご利用いただくことはできません。
引用元: ご利用規約 | OPENCAGE
現在販売されているテーマは4種類。
- SWALLOW(スワロー)
- STORK(ストーク)
- Hummingbird(ハミングバード)
- ALBATROSS(アルバトロス)
複数サイトでの使い回しはできませんが、初心者でも使いやすくほかの有料テーマより手頃な値段で購入することができるので大変人気のあるテーマです。
(実際、私もOPEN CAGEの大ファンで、はじめて買った有料テーマはハミングバードだった)
▽参考リンク
WordPress有料テーマ!ハミングバードがおすすめな5つの理由
サブドメインやサブディレクトリはNG、マルチサイト機能ならOK
OPEN CAGEの使い回しのルールについて、STORKを利用中の方がさらに詳しく調べている記事があったのでご紹介します。
記事によれば、サブドメインやサブディレクトリで複数サイトを作ってテーマを使い回すのはNG。
ただし、マルチサイト機能を使って複数サイトにテーマをインストールするのはOKなのだそう。
マルチサイト機能は、たとえば店舗の本店と支店のWebサイトを1つのWordPressを使って運用するときなどに使う機能です。
マルチサイト機能には、テーマやプラグインの導入、設定を一括で行えるなどのメリットがあるが、サーバーによってはマルチサイト機能に対応していなかったり、一部プラグインが使えないなどのデメリットもあるようです。
▽参考リンク
STORK(ストーク)は複数サイトで使用できるの?ライセンス規約を確認! | ギガログ
DigiPress
DigiPressで販売しているWordPressテーマは、ライセンス制を導入しています。
ライセンス制とは、テーマそのものではなく、テーマを使用するためのライセンスキーを購入する形式です。(たとえばMicrosoftのOffice製品などもライセンスキーを購入する)
だからたとえば、Aというサイトで使っていたテーマを新しくBというサイトで使うこともできます。※同時に両方で使うことは禁止されている。
私がはじめて購入した有料テーマはDigiPressのものだったのですが、DigiPressのWordPressテーマは非常にハイセンス・高機能なのに比較的価格が手頃なので、WordPress上級者にも根強い人気を誇っています。
一度に10ライセンスまで購入でき、ライセンス数が増えるほど1ライセンスあたりの値段は安くなるので、なんとなくでも「たんさくサイトを作りたいなあ」と考えている場合は、はじめから多めにライセンスを購入しておくのがよさそうだ。
» WordPressテーマ「DigiPress」
HYBRID THEME/mono-lab
mono-lab(モノラボ)が運営するHYBRID THEME(WordPressテーマの販売サイト)で販売されているテーマも、DigiPressと同じライセンス制を導入しています。
HYBRID THEMEでは1ライセンス、2ライセンス、5ライセンスから購入するライセンス数を選択することができます。
個人的に、モノラボさんのテーマはデザインがツボなんですよね。
白と黒を基調にしたシンプルなデザインでありながら、どこか気品を感じさせる洗練されたモダンスタイル。
オリジナリティが高く他とかぶりづらいので、きっと熱烈なファンも多いのではないでしょうか。
» WordPressテーマ「HYBRID THEME」
複数サイトで使い回しができるWordPress有料テーマを選ぶべき理由
WordPressテーマには、複数サイトでの使い回しができないものもあるということはご理解いただけたかと思います。
それで、もしあなたが複数サイトで使えるテーマと使えないテーマで決めかねているなら、複数サイトでの使い回しができるテーマを選ぶことをオススメします。
WordPressは、テーマごとに設定方法やカスタマイズ方法が異なります。
もちろん基本の部分は一緒なのですが、使い込むほどにオリジナリティが増し、味が出てくるものです。
テーマごとにオプションで使える、ショートコードやプラグインなどの独自機能だってあります。
何年も使っているともはや自分が使っているテーマとWordPressがイコールになって、テーマを変更してまた1から設定するなんて考えられいほど苦痛に感じてしまいます。
はじめのうちは新しいWordPressテーマが発売される度に「かっこいいなあ」と目移りするかもしれません。
でもいつのまにか自分のテーマへの愛着が勝るようになっているもの。
複数のブログやWebサイトを作る場合でも同じです。
さまざまなテーマを使ってみたいという気持ちはよくわかります。
趣味で色々なテーマを使ってみたいのであればそれもいいでしょう。
ただし事業の効率やスピード感を重視するのであれば、信頼できるテーマをひとつ決めてサイトごとにカスタマイズして使い回すのが賢いやり方です。
たとえばWeb制作会社がサイトを作るときも、まったくのゼロから作り上げていくわけではありません。※ゼロから作る場合もあるが費用はより高額になる
自分たちのオリジナルの型(テンプレート)を持っていたり、テーマ製作会社とライセンス契約を結んでいて、それを顧客にあわせてカスタマイズして提供しています。
だからWordPressと長く付き合っていくのであれば、自分のサイト作りの型となるテーマをひとつ持つようにしましょう。
複数サイトで使い回しができるテーマを持っていれば、安心してブログやアフィリエイトに取り組むことができるでしょう。
私のWordPressテーマ選びの失敗談
私はWordPress歴が3年ほどになるのですが、先日「賢威」という複数サイトで使い回しができるWordPressテーマを購入しました。
» WordPressテーマ「賢威」
元々ひとつのブログしか運営する予定がなかったので、正直使い回しができるかどうかなんてまったく気にしていなかったんです。
ところが最近本格的にアフィリエイトをやろうと思って新しくサイトを作っていたら、自分の使っているWordPressテーマが複数サイトでの使い回しを禁止されていることが発覚。
テーマによってWordPressの設定方法やカスタマイズなどは異なるので、使い慣れたテーマを再度購入しようかとも迷いました。
しかし今後もさまざまなWebサイトを作っていく予定なのに、その度にテーマを購入するのはもったいないですよね。
それにテーマの使い方やカスタマイズ方法をまた1から覚えなくてはならないのは、なんとも効率が悪いです。
そんなわけで、
「もしはじめから複数サイトで使い回しができるWordPressテーマを選んでいれば、こんなに苦労をしなかったのに」
と、ちょっとだけ後悔していたり。
あなたには同じような失敗をして欲しくありません。
「どちらが自分にあっているのか?」
将来の展望や事業の展開を見据えて、最適なWordPressテーマを選んでいただきたいです。
まとめ
今回は、複数サイトで使い回しができるWordPressの有料テーマについてまとめました。
最後にもう一度ポイントをおさらいしておきましょう。
- 一部のWordPress有料テーマは複数サイトで使い回しができない。
- 長い目で見れば、複数サイトでの使い回しが許可されているテーマを選んだほうがお得
- 複数サイトで使い回しができるオススメ有料テーマは「Diver」「賢威」「AFFINGER」
WordPressを長く続けていると、テーマごとにブログを分けたり新しくWebサイトを作りたくなることが誰でも一度はあるものです。
そんなときも、複数サイトで使い回しができるテーマならドメインさえ用意すればいくらでもサイトを作ることができるんです。
WordPressテーマについてわからないことや気になることがあれば、ぜひお気軽にコメントやメッセージをお送りくださいね!可能な限りお答えいたします。